“候鳥”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
わたりどり66.7%
こうちょう33.3%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
候鳥わたりどりのように場所を変えることに救いを求める者は、決して何ひとつ探し当てはしないのだ。なぜならその人間にとって地上はどこも同じだからだ。他人の裡に救いを求めるか。
決闘 (新字新仮名) / アントン・チェーホフ(著)
影はただ白き鹹湖の候鳥わたりどり
天の狼 (新字旧仮名) / 富沢赤黄男(著)
宇治が眼を空に向けると、梢の切れたところを渡る幾百羽とも知れぬ候鳥こうちょうの群であった。一群が過ぎるとまた一群がつづいた。チチチと鳴く声も聞える。それらは次々に盆地を越えて行くらしい。
日の果て (新字新仮名) / 梅崎春生(著)