候鳥こうちょう)” の例文
宇治が眼を空に向けると、梢の切れたところを渡る幾百羽とも知れぬ候鳥こうちょうの群であった。一群が過ぎるとまた一群がつづいた。チチチと鳴く声も聞える。それらは次々に盆地を越えて行くらしい。
日の果て (新字新仮名) / 梅崎春生(著)