位取くらいど)” の例文
柄を廻すとソリを返し、真の真剣少しく低め、呼吸を調え位取くらいどった。「どっちも似たような腕前だな。右の奴から!」
任侠二刀流 (新字新仮名) / 国枝史郎(著)
歌寿はきこんだ。「今の位取くらいどりは初めてとは思われませぬ」と押し返してなじり問うた。
黒白ストーリー (新字新仮名) / 夢野久作杉山萠円(著)
でまた二人は位取くらいどったまま、木像のように動かない。しかしやはり造酒にとっては、この「動かない」ということが、どうにも苦しくてならなかった。で一足引いて見た。
名人地獄 (新字新仮名) / 国枝史郎(著)