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佇立
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ちよりつ
ふりがな文庫
“
佇立
(
ちよりつ
)” の例文
われは
佇立
(
ちよりつ
)
してアマルフイイの
灣
(
いりえ
)
を憶ひ起しつゝ、目を轉じて身邊を顧みれば、波のもて來し藻草と小石との間に坐して、草畫を作れる男あり。
即興詩人
(旧字旧仮名)
/
ハンス・クリスチャン・アンデルセン
(著)
或る人々らは此の小さな息子がそこに長い間
佇立
(
ちよりつ
)
してゐるのを認めた。併し其眼が涙ぐんでゐるのを見出す程には、此少年に興味を持たなかつた。
父の死
(新字旧仮名)
/
久米正雄
(著)
自分は今昔の感に堪へぬといつた面持で暫くそこに
佇立
(
ちよりつ
)
してゐた。それから、日本通運株式会社をたづねてみた。
三年
(新字旧仮名)
/
斎藤茂吉
(著)
風静かに気沈み
万籟
(
ばんらい
)
黙寂たるの時に、急卒一響、神装を
凝
(
こ
)
らして
眼前
(
めのまへ
)
に
亢立
(
かうりつ
)
するは蓮仙なり、何の促すところなく、何の襲ふところなく、悠然泥上に
佇立
(
ちよりつ
)
する花蕾の
心機妙変を論ず
(新字旧仮名)
/
北村透谷
(著)
われは
佇立
(
ちよりつ
)
時を移しつ。
秋の岐蘇路
(旧字旧仮名)
/
田山花袋
(著)
▼ もっと見る
われ
曾
(
か
)
つて英人なる宣教師某と相携へて花を艶陽の中ばに観る。わが花を賞するの心はわが時を惜む情より多かりければ、花王樹下に
佇立
(
ちよりつ
)
する事
稍
(
やゝ
)
しばらくせり。某即ち怪んで曰く、何事の面白きぞ。
漫言一則
(新字旧仮名)
/
北村透谷
(著)
“佇立”の意味
《名詞》
佇立(ちょりつ / ちょりゅう)
しばらくその場に立ち止まること。佇(たたず)むこと。
(出典:Wiktionary)
佇
漢検1級
部首:⼈
7画
立
常用漢字
小1
部首:⽴
5画
“佇立”で始まる語句
佇立所
佇立瞑目