“伊達締”の読み方と例文
読み方割合
だてじめ100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
「ええ。明日あしたあたり出来てくる筈よ。伊達締だてじめも一本買ったわ。これはもうこんなだもの。後で下へ行って持ってくるわ。」
濹東綺譚 (新字新仮名) / 永井荷風(著)
戸をたたく音と共に主人の声がしたので、お雪は何か言いかけたのも、それなり黙って、伊達締だてじめの間に紙幣さつを隠す。わたくしはと立って主人あるじと入れちがいに外へ出た。
濹東綺譚 (新字新仮名) / 永井荷風(著)
衣紋竹えもんだけに掛けた裾模様の単衣物ひとえに着かえ、赤い弁慶縞の伊達締だてじめを大きく前で結ぶ様子は、少し大き過る潰島田の銀糸とつりあって、わたくしの目にはどうやら明治年間の娼妓のように見えた。
濹東綺譚 (新字新仮名) / 永井荷風(著)