仕舞じま)” の例文
父の姿を見かけたものは一人もなかったので、この衣裳のお手本の正体ばかりは、とうとうどこにあるのかわからず仕舞じまいになってしまいました。
押絵の奇蹟 (新字新仮名) / 夢野久作(著)
あれがドウモいけなかったようで……とうとう一生涯、別嬪にならず仕舞じまいで、惜しい事をしましたよ。まったく。ヘヘヘ。世の中は変れば変るもんでげす。
人間腸詰 (新字新仮名) / 夢野久作(著)
何しろ本人がおしに近いくらい無口な性質たちだったので、何一つわからず仕舞じまいになった訳ですが
復讐 (新字新仮名) / 夢野久作(著)
絶対にわからず仕舞じまいになる外はないのだ。
ドグラ・マグラ (新字新仮名) / 夢野久作(著)