人相観にんそうみ)” の例文
彼は、僧形そうぎょうでこそあれ、毛利輝元の政略にも参与さんよしておる人物です。……蘭丸どの、どうじゃ、それがしの方が、はるかに人相観にんそうみ上手じょうずであろうが、はははは
新書太閤記:05 第五分冊 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
それは新三郎も望むところであったが、ただ孫店に住む白翁堂勇斎はくおうどうゆうさいと云う人相観にんそうみが、何かにつけて新三郎の面倒を見ているので、それに知れないようにしなくてはならぬ。
円朝の牡丹灯籠 (新字新仮名) / 田中貢太郎(著)
いや、観相というものは、あたりますよ。わたくしの母などは、よく申します。亡父ちちの三左衛門も、討死する以前、或る人相観にんそうみに、それとなく予言をうけていたそうでした。
新書太閤記:05 第五分冊 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
「幼少のとき、この高氏は、さる人相観にんそうみから剣難の相があると予言されておる。ひょっとしたら、わしは戦場でたおれる宿命なのかもしれぬ。それでも、和御前わごぜはわしの妻として添うてゆけるか」
私本太平記:02 婆娑羅帖 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
人相観にんそうみ惟任これとうどのを、なんとか、評したのでござるか」
新書太閤記:05 第五分冊 (新字新仮名) / 吉川英治(著)