亥時よつ)” の例文
「今晩の亥時よつ比が好いだろう、直ぐ出発ができるようにかまえていて、其のうえで䰗引をして、当った者が出かけようじゃないか」
魔王物語 (新字新仮名) / 田中貢太郎(著)
「お由良は昨夜亥時よつ(十時)過ぎに、お關母子のところへ來て、あんまりひどいことを言ふから、腹を据ゑ兼ねて毒の入つてゐる酒を呑ませたといふんだ」
「お由良は昨夜亥時よつ(十時)過ぎに、お関母子のところへ来て、あんまりひどいことを言うから、腹を据え兼ねて毒の入っている酒を呑ませたというんだ」
はもう亥時よつに近かった。と、けたたましい女の悲鳴が聞えて来た。
女賊記 (新字新仮名) / 田中貢太郎(著)
口惜くやしいが平右衛門町へは行かない。兵書の輪講で亥時よつ(十時)まではつことも出来なかった」