些少すくな)” の例文
尾鰭をひれを付けて人は物を言ふのが常、まして種牛の為に傷けられたといふ事実は、些少すくなからず好奇ものずきな手合の心を驚かして、いたる処に茶話の種となる。
破戒 (新字旧仮名) / 島崎藤村(著)
働好な、壮健たつしやな、人の好い、しかも子の無い叔母は、いつまでも児童こどものやうに丑松を考へて居るので、其児童扱こどもあつかひが又、些少すくなからず丑松を笑はせた。
破戒 (新字旧仮名) / 島崎藤村(著)
雪に妨げられて、学校へ集る生徒は些少すくなかつた。
破戒 (新字旧仮名) / 島崎藤村(著)