二上山ふたかみやま)” の例文
ともかくも、日夕二上山ふたかみやまの姿を仰ぐ程、頃合いな距離の土地で、成人したのは事実であった。
山越しの阿弥陀像の画因 (新字新仮名) / 折口信夫(著)
現身うつそみひとなるわれ明日あすよりは二上山ふたかみやま弟背いろせむ 〔巻二・一六五〕 大来皇女
万葉秀歌 (新字新仮名) / 斎藤茂吉(著)
かくて二上山ふたかみやまの大坂の山口においでになりました時に、一人の女が來ました。
まともに、寺を圧してつき立つてゐるのが、二上山ふたかみやまである。其真下に、涅槃仏のやうな姿に寝てゐるのが、麻呂子山だ。其頂がやつと、講堂の屋の棟に乗つてゐるやうにしか見えない。
死者の書:――初稿版―― (新字旧仮名) / 折口信夫(著)
明日よりは、二上山ふたかみやま愛兄弟いろせと思はむ
死者の書 (新字新仮名) / 折口信夫(著)