予譲よじやう)” の例文
旧字:豫讓
私はそれを心から苦苦にがにがしく不愉快なことに思つた。先生は予譲よじやう比干ひかんの話はおくびにも出さないでのべつ幕なしに元寇と朝鮮征伐の話ばかりする。
銀の匙 (新字旧仮名) / 中勘助(著)
平福百穂ひらふくひやくすゐさんの予譲よじやうの画からぬけ出したやうな、古雅こがな服装をした婆さんである。巡査はいろいろ説諭をしてゐるが、婆さんの耳には少しもそれがはいらないらしい。
饒舌 (新字旧仮名) / 芥川竜之介(著)