乾闥婆けんだつば)” の例文
天竜てんりゅう夜叉やしゃ乾闥婆けんだつばより、阿脩羅あしゅら迦楼羅かるら緊那羅きんなら摩睺羅伽まごらか・人・非人に至るまで等しくあわれみを垂れさせたもうわが師父には、このたび、なんじ、悟浄が苦悩くるしみをみそなわして
悟浄出世 (新字新仮名) / 中島敦(著)
また仏教に摩睺羅伽まほらかてふ一部の下等神ありて天、竜、夜叉、乾闥婆けんだつば、阿修羅、金翅鳥がるら緊那羅きんならの最後にならんで八部を成す。いずれも働きは人よりましだが人ほど前途成道の望みないだけが劣るという。
あの法華経の観世音菩薩普門品かんぜおんぼさつふもんぼんのなかに「応以童男童女身。得度者。即現童男童女身。而為説法。応以天竜。夜叉。乾闥婆けんだつば。阿修羅。迦楼羅かるら緊那羅きんなら摩喉羅伽まごらが。人非人等身。得度者。即皆現之。而為説法」
愛と認識との出発 (新字新仮名) / 倉田百三(著)