乙子おとご)” の例文
だいじな連絡にこんな乙子おとごを用いたのは、少年の一途いちずと敏捷のほうが、なまじな者よりは安心とした長年の考えだったものだろう。
私本太平記:06 八荒帖 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
「大事な大事な長官の乙子おとご(末子)さまだ。いったいどこへ連れて行ったんだ、人の気も知らないで」
新・水滸伝 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
「そちはたしか、熊野山の別当法橋道有ほっきょうどうゆう乙子おとご(末子)であったな」
私本太平記:10 風花帖 (新字新仮名) / 吉川英治(著)