丸市まるいち)” の例文
だが、よく日から学校の休みになった光吉こうきちは、母が病院びょういんからまわってくる時刻じこくをはかって、丸市まるいちマーケットへ出かけていった。どうしても母にかわってはたもちがやりたかったのだ。
美しき元旦 (新字新仮名) / 吉田甲子太郎(著)
えりに「丸市まるいちマーケット」と白くそめぬいた赤いはんてんを着て、地下じかたびで足ごしらえをしたすがたは、いつもとまるでようすはちがっていたが、自分の母親を見あやまるはずはなかった。
美しき元旦 (新字新仮名) / 吉田甲子太郎(著)