不致いたさず)” の例文
美佐こともとより不束ふつつかながら日頃左様なる不所存者のようには養育不致いたさず候処、俗に魔がさしたと申すにや、拙老の歳に及びかる憂きことを耳にいたし候は何の因果かと悲歎やる方なく候。
蓼喰う虫 (新字新仮名) / 谷崎潤一郎(著)