下部屋しもべや)” の例文
それを、暫くしてから、ようやく本間定五郎さだごろうと云う小拾人こじゅうにんが、御番所ごばんしょから下部屋しもべやへ来る途中で発見した。そこで、すぐに御徒目付おかちめつけへ知らせる。
忠義 (新字新仮名) / 芥川竜之介(著)
下部屋しもべやの戸ががらり勢いよくあく音がして、まもなく庭場の雨戸ががらがら二、三枚ずつ一度に押しあける音がする。
隣の嫁 (新字新仮名) / 伊藤左千夫(著)
縁者どもはしきりと辞退しぬいていたが、まさか、眼上の年老としとったお方達を下部屋しもべやへ寝かせて、そなたとわしが金屏きんびょうのうちにもやすめまい。無理に子連れの小母おばや御老人などを
新書太閤記:02 第二分冊 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
若奥さんは下部屋しもべやからちょうど呉媽を引張り出して来たところで
阿Q正伝 (新字新仮名) / 魯迅(著)