上阪のぼりざか)” の例文
途中で見た上阪のぼりざかの中途に、ばりばりと月にてた廻縁まわりえん総硝子そうがらす紅色べにいろの屋号の電燈が怪しき流星のごとき光を放つ。峰から見透みとおしに高い四階は落着かない。
革鞄の怪 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)