七五三縄しめなわ)” の例文
旧字:七五三繩
御幣ごへい七五三縄しめなわ真榊まさかきの類が、そこでも焚かれているごまの煙りや、炉から吹き出している墨のような煙りや、湯気などに捲かれて見え隠れしている。
あさひの鎧 (新字新仮名) / 国枝史郎(著)
席から立った信長の姿を人々が見ると、長柄ながえの太刀脇差わきざしに、七五三縄しめなわを巻いていた。はかまもはいていないのである。
新書太閤記:01 第一分冊 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
やしろの境内にはその昔、枝が繁茂して空も見えないほど鬱蒼たる森林をなしていたであろうと思われる各種類の巨木が、幾本となく枯死して枝を払われ、七五三縄しめなわを張られている。
モルモット (新字新仮名) / 細井和喜蔵(著)
熨斗のしつき刀脇差かたなわきざしには例のごとく——何かの禁厭まじないのように——七五三縄しめなわを廻している。
新書太閤記:01 第一分冊 (新字新仮名) / 吉川英治(著)