一月いちげつ)” の例文
矢島優善やすよしは前年の暮に失踪しっそうして、渋江氏では疑懼ぎくの間に年を送った。この年一月いちげつ二日の午後に、石川駅の人が二通の手紙を持って来た。
渋江抽斎 (新字新仮名) / 森鴎外(著)
一月いちげつ二十九日に保は十九歳で師範学校の業をえ、二月六日に文部省の命を受けて浜松県に赴くこととなり、母を奉じて東京を発した。
渋江抽斎 (新字新仮名) / 森鴎外(著)
一月いちげつ二十五日津軽承昭つぐてるは藩士の伝記を編輯へんしゅうせしめんがために、下沢保躬しもさわやすみをして渋江氏について抽斎の行状をさしめた。保は直ちに録呈した。
渋江抽斎 (新字新仮名) / 森鴎外(著)