一員ひとり)” の例文
『しかし、其が奈何どうした。』と丑松は豆畠の間の細道へさしかゝつた時、自分で自分を激厲はげますやうに言つた。『自分だつて社会の一員ひとりだ。自分だつてひとと同じやうに生きて居る権利があるのだ。』
破戒 (新字旧仮名) / 島崎藤村(著)