“ガラスいた”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
硝子板75.0%
玻璃板25.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
窓の戸のあいている時や、またその硝子板ガラスいたの割れ落ちている時には、ぶら下った衣裳のあいだから池のふちの木のこずえと、池の向うの興行場の屋根とが見える……。
勲章 (新字新仮名) / 永井荷風(著)
はや冬のやうに、透明凛烈の青みどろに澄みわたり、乾きわたつてゐる虚無の中に、鋭角線を引き飛ばして、強い鋼筆で、透明な硝子板ガラスいたに傷をつけたやうに、劃然と大波を打つてゐる。
天竜川 (新字旧仮名) / 小島烏水(著)
そんな時には土耳古玉トルコだまのやうな夏の午前の空を、土耳古玉色に——或は側面から透して見た玻璃板ガラスいたの色に、うつして居るのであつた。
炭素がその玻璃板ガラスいたの間から流れると、蝋燭の火は水を注ぎ掛けられたように消えた。
岩石の間 (新字新仮名) / 島崎藤村(著)