“ろっぴ”の漢字の書き方と例文
語句割合
六臂100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
ト一人でさえ太刀打のむずかしい段違だんちがい対手あいてが、ここにかなえと座を組んで、三面六臂ろっぴとなったので、青年わかものは身の置場に窮した形で、汗をき、押拭い
三枚続 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
如意輪観音本来の姿は、六臂ろっぴ如意というとおり腕が六本あるが、そのうちの一手が軽く頬にふれていることは観心寺の像をみたとき私もはじめて知った。
大和古寺風物誌 (新字新仮名) / 亀井勝一郎(著)
行過ぎたのが、菜畑越に、もつれるように、一斉いっときに顔を重ねて振返った。三面六臂ろっぴ夜叉やしゃに似て、中にはおはぐろの口を張ったのがある。手足を振って、真黒まっくろわめいて行く。
小春の狐 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)