“よるべ”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
寄辺75.0%
寄邊15.0%
寄家5.0%
縁辺5.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
電燈も来ないのに早や戸じまりをした一軒の家の二階——戸のあらわな木肌は、不意に堯の心を寄辺よるべのない旅情で染めた。
冬の日 (新字新仮名) / 梶井基次郎(著)
「さうでございます。寄邊よるべと云ふやうな者は一人もありませんし、英國中で何處かの家に入れて貰ふ權利は私には一つもございません。」
さし当ッて寄家よるべもない身となった新九郎は、そのまま菖蒲あやめの寮の恋、金泥がこいの一室に贅沢ぜいたくな食客となって、御方の手で
剣難女難 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
しからば貪慾か、というに、これはその人を亡くすることによって利を獲るとの義だが、草加屋伊兵衛は独身を通した一酷な老爺、後継あととりはもとより親戚みより縁辺よるべもない。いや、たった一人、あるにはある。