“めっきゃく”の漢字の書き方と例文
カタカナ:メッキャク
語句割合
滅却100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
「妻子には恨まれても、宗門の滅却めっきゃく他目よそめに見てはいられない。城や一族は捨て去るとも、人の道は捨てられぬ」
新書太閤記:05 第五分冊 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
そこでその問答の底意そこいは、己れが煩悩ぼんのうの心を打ち破って己れが心の地獄を滅却めっきゃくするために勇気凜然りんぜんたる形をあらわし、その形を心の底にまで及ぼして解脱げだつの方法とするのであります。
チベット旅行記 (新字新仮名) / 河口慧海(著)
忍剣は身の危険きけんを知るよしもなかった。おそらくかれは、故快川和尚こかいせんおしょう最期さいごのことば——心頭しんとう滅却めっきゃくすれば火もまたすずし——の禅機ぜんきをあじわって、二十一日のけいをけっして長いとも思っておるまい。
神州天馬侠 (新字新仮名) / 吉川英治(著)