“めがしら”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
眼頭55.8%
目頭39.5%
内眥2.3%
内眦2.3%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
彼は首を仰向けにして、ぼんのくぼで苦痛を押えていると悲しい涙が眼頭めがしらから瞼へあふれずにひそかに鼻の洞へ伝って行った。
巴里祭 (新字新仮名) / 岡本かの子(著)
手巾ハンカチ目頭めがしらにあてている洋装の若い女がいた。女学校のときの友達なのだろう。蓬々ぼうぼうと生えた眉毛まゆげの下に泣きはらした目があった。
風宴 (新字新仮名) / 梅崎春生(著)
ロダンの目は注意して物を視るとき、内眥めがしらに深く刻んだような皺が出来る。この時その皺が出来た。視線は学生から花子に移って、そこにしばらく留まっている。
花子 (新字新仮名) / 森鴎外(著)
僕はその様子を見て、どうしても蝶ではなくての方だなどと思っている。見るともなしに顔を見る。少したてに向いて附いた眉の下に、水平な目があるので、内眦めがしらの処が妙にせせこましくなっている。
ヰタ・セクスアリス (新字新仮名) / 森鴎外(著)