“ほづがわ”の漢字の書き方と例文
語句割合
保津川100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
その後しばらくしてうまいと思って食ったのは、京都の保津川ほづがわのほとりにおいてであった。洛西嵐山の渡月橋とげつきょうを渡って、山の裾を七、八丁登ると、そこに嵐山温泉というのがある。
鮎の試食時代 (新字新仮名) / 北大路魯山人(著)
浮かれ人を花に送る京の汽車は嵯峨さがより二条にじょうに引き返す。引き返さぬは山を貫いて丹波たんばへ抜ける。二人は丹波行の切符を買って、亀岡かめおかに降りた。保津川ほづがわ急湍きゅうたんはこの駅よりくだおきてである。
虞美人草 (新字新仮名) / 夏目漱石(著)
「よく何ともござりませんでしたな。この渓流の出るところが保津川ほづがわの上流でござります。わしはこれから一里半ばかり下の深谷村の儀助ぎすけというものでござりますが、まあわしのところで少しおやすみなさるがようがすだ」
剣難女難 (新字新仮名) / 吉川英治(著)