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ほうじょうりゅう
「ご
安堵あれ、
北条流の
蘊奥をきわめた
丹羽昌仙が、ここにあるからは、なんの、
伊那丸ごときにこの
人穴を一歩も
踏ませることではござらぬ」
丹羽昌仙の
北条流の
軍配と、二千の
野武士と、この
天嶮無双な
砦によった
人穴の
賊徒らは、こうしてビクともしなかった。
そらは
無月、
紺紙に
箔をふきちらしたかのごとき
星月夜、——五
遊星、
北極星、
北斗星、二十八
宿星、その
光芒によって
北条流軍学の
星占いをたてているらしい
昌仙は、しばらくあってのち