“ぶっそうげ”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
仏桑華60.0%
仏桑花40.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
あの紅の花はと訊ねると、仏桑華ぶっそうげと答える。
欧洲紀行 (新字新仮名) / 横光利一(著)
北西離島のものは、皆、仏桑華ぶっそうげ印度素馨インドそけいの花輪を頭に付け、額と頬に朱黄色の顔料タイクを塗り、手頸足頸腕などに椰子ヤシの若芽をき付け、同じく椰子の若芽で作った腰簑こしみのを揺すぶりながら踊るのである。
植物園では仏桑花ぶっそうげ、ベコニア、ダリア、カーネーション、それにつつじが満開であった。暑くて白シャツの胸板のうしろを汗の流れるのが気持ちが悪かった。
旅日記から (新字新仮名) / 寺田寅彦(著)
煙がはうようにのびてくる仏桑花ぶっそうげ。そして赤い大きな花がひらいたと思うと、たちまちすぼみ、また大きな花がたくさん次々に咲いてはすぼみ、まるで花で呼吸をしているようであった。
ふしぎ国探検 (新字新仮名) / 海野十三(著)
その隣では仏桑花ぶっそうげの燃ゆるように咲き乱れた門口でシャツ一つになった年とった男が植木に水をやっていた。
旅日記から (新字新仮名) / 寺田寅彦(著)
ねむの花のような緋色ひいろの花の満開したのや、仏桑花ぶっそうげの大木や、扇を広げたような椰子やしの一種もある。背の高いインド人の巡査がいて道ばたの木の実を指さし「さるが食います」と言った。
旅日記から (新字新仮名) / 寺田寅彦(著)