仏桑華ぶっそうげ)” の例文
旧字:佛桑華
そういえば、南洋到る所にある・赤や黄の鮮やかなヒビスカスは、一般に仏桑華ぶっそうげといわれているが、王漁洋の「広州竹枝」に、仏桑華下小廻廊云々とある、それと同じものかどうか。
そしてそのたびに、ぼくは仏桑華ぶっそうげの花をおもい出さずにはいられないのであるが、それはあのころ泣きながらも、ぼくの眼に、仏桑華の花がちらついて見えていたことを覚えているからなのであろう。
梯梧の花 (新字新仮名) / 山之口貘(著)
あの紅の花はと訊ねると、仏桑華ぶっそうげと答える。
欧洲紀行 (新字新仮名) / 横光利一(著)
北西離島のものは、皆、仏桑華ぶっそうげ印度素馨インドそけいの花輪を頭に付け、額と頬に朱黄色の顔料タイクを塗り、手頸足頸腕などに椰子ヤシの若芽をき付け、同じく椰子の若芽で作った腰簑こしみのを揺すぶりながら踊るのである。