“ふるそとば”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
古卒堵婆33.3%
古卒塔婆33.3%
古卒都婆33.3%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
崖のくずれを雑樹またやぶの中に、月夜の骸骨がいこつのように朽乱れた古卒堵婆ふるそとばのあちこちに、燃えつつ曼珠沙華まんじゅしゃげが咲残ったのであった。
夫人利生記 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
ほかのと違って、そう言った事情わけで、犬にも猫にも汚させるのが可厭いやでしたから、俥ではるばると菩提寺へ持って来て、住職にわけを言って、あらたに塔婆を一本古卒塔婆ふるそとばの方は些少いささかですが心づけをして
露萩 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
三方崩れかかった窪地の、どこが境というほどのくい一つあるのでなく、折朽おれくちた古卒都婆ふるそとばは、黍殻きびがら同然に薙伏なぎふして、薄暗いと白骨に紛れよう。
灯明之巻 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)