“びょうじょく”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
病褥70.6%
病蓐29.4%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
その頃母は血の道で久しくわずらって居られ、黒塗的な奥の一間がいつも母の病褥びょうじょくとなって居た。その次の十畳の間の南隅みなみすみに、二畳の小座敷がある。
野菊の墓 (新字新仮名) / 伊藤左千夫(著)
長い病褥びょうじょく中行きとどいた看護と金目を惜しまない手当を受けながら、数年前に死んで行った老母が「そんなことをしてよく殺されもしないものだ」
仮装人物 (新字新仮名) / 徳田秋声(著)
病蓐びょうじょく辺で鼠鳴けば病人助からずという(一八五九年板『ノーツ・エンド・キーリス抄記』一二頁)。
愴然そうぜんたる感いと深く、父上母上の我が思いなしにやいたく老いたまいたる、祖母上ばばうえのこの四五日前より中風とやらにかかりたまえりとて、身動きもしたまわず病蓐びょうじょくの上に苦しみいたまえるには
突貫紀行 (新字新仮名) / 幸田露伴(著)