“ひげきり”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
髯切50.0%
鬚切50.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
忽然こつねんと下界へちて来た一つの星みたいに見えた。それが、「源太ヶ産衣うぶぎ」や「髯切ひげきり」の燦爛さんらんとは知るよしもなかったが、何しろどこか粧装よそおいが違う。
源頼朝 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
わけて佐殿すけどのは、目の中へ入れても痛くないほどな可愛がりようで、こんどの合戦に際しても源家重代の「源太ヶ産衣うぶぎ」というよろいと、「髯切ひげきり」の太刀たちの二品をば
源頼朝 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
源氏重代のこんおどし「源太ヶ産衣うぶぎ」の具足をよろい、髯切ひげきりの太刀を横たえ、たくましい鹿毛かげの鞍にあるために、一かどらしくは見られるが、何といっても、まだ十三歳であった。
源頼朝 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
『落人をば留め申せと、六波羅より仰せ下され給う』とて既に抱き下し奉らんとしければ、鬚切ひげきりの名刀を以て抜打にしとど打たれければ、真弘が真向二つに打ち割られて、のけに倒れて死ににけり。
花吹雪 (新字新仮名) / 太宰治(著)