“ばんしょ”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
蕃書60.0%
番所40.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
蕃書ばんしょ調所は洋書調所(開成所、後の帝国大学の前身)と改称される。江戸の講武所こうぶしょにおける弓術や犬追物いぬおうものなぞのけいこは廃されて、歩兵、騎兵、砲兵の三兵が設けられる。
夜明け前:01 第一部上 (新字新仮名) / 島崎藤村(著)
彼らは早く西洋の事情に通じる境涯にも置かれてあって、幕府の洋書取調所(蕃書ばんしょ取調所の後身)に関係のあったものもあり、横浜開港場の空気に触れる機会の多かったものもある。
夜明け前:04 第二部下 (新字新仮名) / 島崎藤村(著)
しかしこの新潟の女たちの旅は、伊勢に参るというのが心ざしで、国境くにざかい番所ばんしょまでは、年老いたる男に送られて来ている。
木綿以前の事 (新字新仮名) / 柳田国男(著)
土佐堀口の御番所ばんしょで四国屋の藍船あいぶねが、積荷しらべをうけている間に、許されて、その親船を離れた一そうはしけは、幾つもの橋の下をくぐって、阿波座堀あわざぼりの町を両岸に仰いでいる。
鳴門秘帖:04 船路の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)