“はつふゆ”の漢字の書き方と例文
語句割合
初冬100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
寒空には初冬はつふゆらしい雲が望まれた。一目見たばかりで、皆な氷だということが思われる。氷線の群合とも言いたい。白い、冷い、透明な尖端せんたんは針のようだ。
千曲川のスケッチ (新字新仮名) / 島崎藤村(著)
画工 (枠張わくばりのまま、絹地のを、やけにひもからげにして、薄汚れたる背広の背に負い、初冬はつふゆ、枯野の夕日影にて、あかあかと且つさみしき顔。酔える足どりにて登場)
紅玉 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
伊藤公追弔演説會以來のひと激昂げきかうを思はずまた參禪論に於いてした爲め、神經が再び非常に過敏になつてゐるのが、今、路上の放浪者として、初冬はつふゆのしめツぽさと冷氣とに當つて
泡鳴五部作:05 憑き物 (旧字旧仮名) / 岩野泡鳴(著)