“はこざきちょう”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
箱崎町80.0%
筥崎町20.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
箱崎町はこざきちょうの本宅へかえる若林を送って、土州橋の交番のあたりまで歩き、大抵そこで別れることにしていたが、交番の巡査も若林を見ると、お互いににっこりして挨拶あいさつするくらい、それは頻繁ひんぱんであった。
縮図 (新字新仮名) / 徳田秋声(著)
老夫婦はもと箱崎町はこざきちょうにいた金貸で、罹災の当日、逃げ迷った道すがら、おたみを助け、その郷里の桐生きりゅうって年を越し、東京に帰って来てから、引取る人の尋ねて来るのを待つ間
ひかげの花 (新字新仮名) / 永井荷風(著)
福岡市外筥崎町はこざきちょうの出外れに在る赤煉瓦れんがの正門を、ブラリブラリと這入はいりかけていたのであったが、あんまり暑いので、阿弥陀にしていた麦稈むぎわら帽子を冠り直しながら、何の気もなく背後うしろをふり帰ると
空を飛ぶパラソル (新字新仮名) / 夢野久作(著)