“のうび”の漢字の書き方と例文
語句割合
濃尾100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
当時の南信から濃尾のうび地方へかけて、演劇の最も発達した中心地は、近くは飯田いいだ、遠くは名古屋であって、市川海老蔵いちかわえびぞうのような江戸の役者が飯田の舞台を踏んだこともめずらしくない。
夜明け前:01 第一部上 (新字新仮名) / 島崎藤村(著)
あの濃尾のうび大地震おおじしんがございました年で、あれ以来この大垣おおがきもがらりと容子ようすが違ってしまいましたが、その頃町には小学校がちょうど二つございまして、一つは藩侯の御建てになったもの
疑惑 (新字新仮名) / 芥川竜之介(著)
汽車が濃尾のうび平野を横断して、伊吹山いぶきやまふもと迂廻うかいしながら、近江おうみ平野に這入っても、探偵も老翁も姿を見せない。前の男は平気でグウグウ寝ている。私はズキンズキン痛む頭を抱えてウトウトし出した。
急行十三時間 (新字新仮名) / 甲賀三郎(著)