“にょにん”の漢字の書き方と例文
語句割合
女人100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
併し、女人にょにん堂を過ぎて平地になった時には、そこに平凡な田舎村が現出せられた。駕籠のおろされた宿坊しゅくぼうは、避暑地の下宿屋のようであった。
仏法僧鳥 (新字新仮名) / 斎藤茂吉(著)
「そう思うのはその方の心が狭いからの事じゃ。弥陀みだ女人にょにんも、予の前には、皆われらの悲しさを忘れさせる傀儡くぐつの類いにほかならぬ。——」
邪宗門 (新字新仮名) / 芥川竜之介(著)
その一転瞬の間に、尾崎の断崖を背景にして、モヤモヤした砲煙の間から浮きあがってきた、清らかな、世にも美しい女人にょにんの顔をありありと見た。
ひどい煙 (新字新仮名) / 久生十蘭(著)