“にきび”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
面皰80.5%
面胞7.3%
面疱7.3%
肉胞2.4%
面瘡2.4%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
其処そこへ幸ひ戸口に下げた金線きんせんサイダアのポスタアの蔭から、小僧が一人首を出した。これは表情の朦朧もうろうとした、面皰にきびだらけの小僧である。
あばばばば (新字旧仮名) / 芥川竜之介(著)
面胞にきびが一ぱいな、細長い黒い顔、彼らの一人息子で、父六郎と同職業のいささか新智識であるところの少年と青年のあいが、母親譲りの、細い小さな眼をもって、赤いシャツを着て出て来た。
串戯じょうだんじゃない、片田舎の面疱にきびだらけの心得違こころえちがいの教員なぞじゃあるまいし、女の弟子を。失礼だ。」
薄紅梅 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
肉胞にきびなどを取つてゐると、つい近くに見える山の裾に、既に梅が咲いてゐて、鶯が啼いていたが、そこからの夏蜜柑の枝には、黄金色の大きい蜜柑が成つてゐた。
佗しい放浪の旅 (新字旧仮名) / 徳田秋声(著)
スクルージは平生に似合わず声を吃らせながら、これは面瘡にきびだと呟いた。そして、どこへなりと連れて行って下さいと幽霊に頼んだ。