“なしくださる”の漢字の書き方と例文
語句割合
被成下100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
蓄積して校舎建築費に当つる心算つもりに御座そろ依っては近頃何共なんとも恐縮の至りに存じ候えども本校建築費中へ御寄附被成下なしくださる御思召おぼしめここに呈供仕そろ秘術綱要一部を
吾輩は猫である (新字新仮名) / 夏目漱石(著)
夫れ以上はなんとも仕方無之候。賢明なる牧師殿よ、何分宜敷御取計らい被成下なしくださるよう御願申上候
支倉事件 (新字新仮名) / 甲賀三郎(著)
「廿八日。微晴。清水谷様より兵隊へ為慰労ゐらうとして御酒四合づつ、御肴代金一朱と三百五十四文づつ被成下なしくださる。石川厚安青森行に而前後立寄一泊。江木老人爰許こゝもと逗留中病院同宿。」
伊沢蘭軒 (新字旧仮名) / 森鴎外(著)
「廿九日。晴。朝四時頃品川著船。鮫津川崎屋へ上陸。夫々分散。病院は脇本陣広島屋太兵衛へ落著。御上おんかみ当時御在府に而、一統へ御意有之並に為陣服料ぢんふくれうとして金三両づつ被成下なしくださる。尤典式伊木市十郎御使者也。」席順には「典式伊木市左衛門、三十八」と云つてある。
伊沢蘭軒 (新字旧仮名) / 森鴎外(著)