“とこよのくに”のいろいろな漢字の書き方と例文
カタカナ:トコヨノクニ
語句割合
常世国66.7%
常世郷33.3%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
それから天皇はある年、多遅摩毛理たじまもりという者に、常世国とこよのくにへ行って、かおりの高いたちばなのを取って来いとおおせつけになりました。
古事記物語 (新字新仮名) / 鈴木三重吉(著)
常陸風土記ひたちふどき』を見ると、あの頃にはここが常世国とこよのくにかという土地の人がまだあった。太平洋の沿岸には、そういう伝説の土地が幾つもあった。
海上の道 (新字新仮名) / 柳田国男(著)
例の垂仁天皇すいにんてんのうのお言いつけによって、常世国とこよのくにへたちばなの実を取りに行ったあの多遅摩毛理たじまもりは、日矛ひほこの五代目の孫の一人でした。
古事記物語 (新字新仮名) / 鈴木三重吉(著)
時あって遠い常世国とこよのくにしのばしめるような、珍らかなる寄物を吹き寄せて、土地の人の心を豊かにした故に、こういうかたの名を世に残したのではないか。
海上の道 (新字新仮名) / 柳田国男(著)
このことは後に蓬莱とも竜宮とも名をえた、とこよのくにに就いても言い得る。いわゆる常世郷とこよのくにの記事はことに『日本紀』の中に多い。
海上の道 (新字新仮名) / 柳田国男(著)
そのいわゆる夜見国よみのくにが、光明化したのが常世郷とこよのくにだと、言われた人がこの頃もあったらしいが、どちらが先だったろうかは是からの問題である。
海上の道 (新字新仮名) / 柳田国男(著)
最初に問題になるのは、沖縄諸島のニライカナイ、もしくはニルヤカナヤと、本州の記録の常世郷とこよのくにと、二つの全く別々のものと思われるまでに、縁遠くなってしまった理由如何いかん
海上の道 (新字新仮名) / 柳田国男(著)