“てんしよ”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
添書50.0%
篆書50.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
もつとも大隈伯にでも頼んだら、二つ返事で地獄の門番に添書てんしよだけは書いて呉れるかも知れない。あの人は人に親切を尽すといふ事は、添書てんしよをつける事だとわきまへてゐるのだから。
玄関にいぬつないでゐるうち、九官鳥を飼つてゐるうちむさくるしい書生を飼つてゐるうち、猫がぞろ/\這ひ出して来るうち——そんなうちへは添書てんしよをつけて悪魔でも送つてやり度くなる。
むかし柴田是真ぜしんが鈴木南嶺の添書てんしよを持つて京都へ入つて来た。
そこで其の定窯の鼎の台座には、友人だつた李西涯が篆書てんしよで銘を書いて、りつけた。李西涯の銘だけでも、今日は勿論の事、当時でも珍重したものであつたらう。
骨董 (新字旧仮名) / 幸田露伴(著)