“つちけ”の漢字の書き方と例文
語句割合
土気100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
顔が土気つちけ色になり、ハンカチを出してはしきりに額をぬぐう。倒れるのではないかと思って、キャラコさんは、気が気でなく伸びあがって佐伯氏の顔ばかり見つめていた。
キャラコさん:03 蘆と木笛 (新字新仮名) / 久生十蘭(著)
下顎したあごから、逆さに紙燭の明滅をうけているくぼの多い顔が、土気つちけいろにさっと変った。
宮本武蔵:02 地の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
蒼黒あおぐろ土気つちけづいた色を、一心不乱に少女の頭の上にしかけるようにかざして、はらわたしぼるほど恐ろしい声を出す。少女はまたまたたきもせず、この男の方を見つめて、細い咽喉のどを合している。
満韓ところどころ (新字新仮名) / 夏目漱石(著)