“つちおと”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
鎚音75.0%
槌音25.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
智深はぽかんとふもとの空を眺めやっていたが、そのうちにふと、トンカン、トンカン、鍛冶屋かじや鎚音つちおとが風にのって聞えてきた。
新・水滸伝 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
鍛冶小屋のほうから時折、烈しい鎚音つちおとがひびいてくる。必死に、鉄砲の関金を作り直しているのだろう。天蔵の耳には、それがどんなに聞えて行くか。
新書太閤記:01 第一分冊 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
そこに一軒の鍛冶小屋があって、今夜も夜業よなべ槌音つちおと高く、テ——ン、カ——ン、テ——ン、と曠野こうやの水に、すごい木魂こだまを呼んでいました。
江戸三国志 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
そのあとは、卜斎も寝入り、細工さいく小屋の槌音つちおともやんでシーンと真夜中の静けさにかえったが、半助だけは、うすい蒲団ふとんをかぶって横になりながらも、まだ寝もやらず目をパチパチとさせていた。
神州天馬侠 (新字新仮名) / 吉川英治(著)