“鎚音”の読み方と例文
読み方割合
つちおと100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
丘一つむこうでは、鍛冶聚落かじむらの刀鍛冶たちが、戦国の招来を謳歌するように、鎚音つちおとこだまさせているし、ここでは、迷える民衆が
親鸞 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
麦稈帽むぎわらぼうの書生三人、ひさし髪の女学生二人、隣室となりまに遊びに来たが、次ぎの汽車で直ぐ帰って往った。石狩川の音が颯々さあさあと響く。川向うの山腹の停車場で、鎚音つちおと高く石を割って居る。
みみずのたはこと (新字新仮名) / 徳冨健次郎徳冨蘆花(著)
智深はぽかんとふもとの空を眺めやっていたが、そのうちにふと、トンカン、トンカン、鍛冶屋かじや鎚音つちおとが風にのって聞えてきた。
新・水滸伝 (新字新仮名) / 吉川英治(著)