“ちゅうおん”の漢字の書き方と例文
語句割合
中音100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
女は男の肩に頭をぴったり寄せ掛けて、中音ちゅうおんで云った。「うそだわ。あなたが死んでしまうもんですか。もしあなたが生きていなけりゃあ、わたくしも生きてはいないわ。」
みれん (新字新仮名) / アルツール・シュニッツレル(著)
それから身体からだが生れ代ったように丈夫になって、中音ちゅうおん音声のどに意気なさびが出来た。時々頭が痛むといっては顳顬こめかみ即功紙そっこうしを張っているものの今では滅多に風邪かぜを引くこともない。
妾宅 (新字新仮名) / 永井荷風(著)
お爺さんは「村入」で「わしとおまえは六合の米よ、早く一しょになればよい」と中音ちゅうおんに歌うた寺本の勘さん、即ち作さんの阿爺おとっさんで、背の女児は十六で亡くなった其孫女でした。
みみずのたはこと (新字新仮名) / 徳冨健次郎徳冨蘆花(著)