“ちぶ”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
馳騖40.0%
知夫20.0%
治部20.0%
恥部20.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
活溌々転轆々ろくろくとしておよそその馳騖ちぶするを得る所はこれに馳騖し、いよいよ進みて少しもたわまざる者なり。
虎口ここうに似た湾外へ、寺船の帆はうすれ出している。しかも数十艘の舟手は、なお送り狼のように、知夫ちぶきじヶ鼻へんまで尾行していた。
私本太平記:06 八荒帖 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
その宵から夜半までに、配所の西方、知夫ちぶの港までおわたりあれば、海上には岩松の海賊船もお迎えに出ているはず。万端、ご懸念はご無用、と予定まで立っている。
私本太平記:06 八荒帖 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
……それから俺は念のために、石田治部ちぶめの屋敷へ忍んだ。するとどうだろう増田長盛ながもりめが、ちゃんと遣って来ているではないか。
血ぬられた懐刀 (新字新仮名) / 国枝史郎(著)
あの治部ちぶ様や長盛ながもり様が、あの巧弁で讒言などして、太閤様のご聡明を、眩まさないものでもござりませぬ。
血ぬられた懐刀 (新字新仮名) / 国枝史郎(著)
恥部ちぶを隠す余裕も持てない数人の浴客、それに椿事と知って駆けつけて来た近所の人々や、通行人らしい見知らぬ顔の男達が、あるい足袋たびを濡らしたまま、或は裾をまくったままで
電気風呂の怪死事件 (新字新仮名) / 海野十三(著)