“たうほん”の漢字の書き方と例文
語句割合
唐本100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
玄關からは上らずに柴折戸しをりどを潜つて庭へ這入ると、鼈甲の大きな老眼鏡をかけた父は白髯しらひげを撫でながら、縁側の日當りに腰をかけて唐本たうほんを讀んで居られたが、自分の姿を見ると、何より先に
新帰朝者日記 拾遺 (旧字旧仮名) / 永井荷風(著)
さうしてその机のうしろ、二枚重ねた座蒲団の上には、何処どこ獅子ししを想はせる、脊の低い半白はんぱくの老人が、或は手紙の筆を走らせたり、或は唐本たうほんの詩集をひるがえしたりしながら、端然たんぜんと独り坐つてゐる。……
漱石山房の秋 (新字旧仮名) / 芥川竜之介(著)
さうしてその机のうしろ、二枚重ねた座蒲団の上には、何処どこ獅子ししを想はせる、せいの低い半白はんぱくの老人が、或は手紙の筆を走らせたり、或は唐本たうほんの詩集をひるがへしたりしながら、端然たんぜんと独り坐つてゐる。……
東京小品 (新字旧仮名) / 芥川竜之介(著)