“ぜんえん”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
善縁33.3%
禅苑33.3%
禅莚33.3%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
こよひ五三不思議にもここに一夜をかりたてまつる事、五四一世ならぬ善縁ぜんえんなり。なんぢわかきとてゆめ信心しんじんおこたるべからずと、五五ささやかにかたるもみて心ぼそし。
眼のとどく限りいたような土肌つちはだをしているここの松原全体がひとつの禅苑ぜんえんをなして、こずえからこぼれるかすかな鳥の声も、その静寂を助けている。
新書太閤記:07 第七分冊 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
正親町おおぎまち天皇には、禅に御心みこころをよせ給うこといと深くおわした。妙心寺の愚堂など幾たびか召されて宮中の禅莚ぜんえんに参じている。従って、朝廷に奉じる禅家一般の臣節にも、武家以上かたいものがあった。
新書太閤記:06 第六分冊 (新字新仮名) / 吉川英治(著)