“すやり”の漢字の書き方と例文
語句割合
素槍100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
宇治山田の米友ならば、二言にごんに及ばず、ここで啖呵たんか素槍すやりの火花が散るべき場合だが、与八では根本的に問題にならない。
大菩薩峠:26 めいろの巻 (新字新仮名) / 中里介山(著)
忠之はたとひ身の破滅は兔れぬにしても、なるべく本邸で果てたいと云ふので、内藏允が思案して、忠之の駕籠かごを小人數で取り卷き、素槍すやり一本持たせて、夜こくに神奈川を立たせた。
栗山大膳 (旧字旧仮名) / 森鴎外(著)
粛々しゅくしゅく、行軍の足なみにかえる。その頃から素槍すやりを引っさげた部将が、一倍大股な足どりで、絶えず隊側を監視しつつ進んだ。
新書太閤記:07 第七分冊 (新字新仮名) / 吉川英治(著)