“すがお”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
素顔77.8%
素面22.2%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
九月となりてわれはここに初めて団菊両優の素顔すがおとその稽古とを見得たり。狂言はたしか『水戸黄門記みとこうもんきとおしにて中幕「大徳寺だいとくじ焼香場しょうこうばなりしと記憶す。
書かでもの記 (新字旧仮名) / 永井荷風(著)
これが、素顔すがおかどうかはわかりませんけれど、頭の毛をきれいにちぢれさせた、ひげのない好男子です。
怪人二十面相 (新字新仮名) / 江戸川乱歩(著)
あれは女優と言って、舞台にいるときよりも素面すがおでいるときのほうが芝居の上手な婆で、おおお、またおれの奥の虫歯がいたんで来た。
猿ヶ島 (新字新仮名) / 太宰治(著)
わたし今日、何の気なしにいつもの通り白粉おしろいを塗る時、鶏卵たまごの白味を使ったものですから、それで上人様が不浄があるとおっしゃいました。それ故、お湯に入ってこの通り素面すがおになって参りました
大菩薩峠:07 東海道の巻 (新字新仮名) / 中里介山(著)